
四季折々の豊かな自然に恵まれた日本。人々はその姿をさまざまに表現してきました。このたび、山種美術館では日本の風景や自然を題材にした作品に焦点をあて、江戸時代から現代までの画家たちが描いた優品をご紹介する特別展を開催いたします。
歌川広重《東海道五拾三次之内 日本橋・朝之景》日本の風景は古くから美術の題材として描き継がれてきました。特に19世紀、江戸後期には、街道が整備され人々の旅に対する意識が増し、日本各地の宿場や名所を捉えた歌川広重の浮世絵風景画が高い人気を得ます。明治に入ると、西洋の写実的な風景画が日本にもたらされたことや、日本各地の風土への関心が高まった風潮により、目の前に広がる身近な自然が描かれはじめます。さらに昭和の戦後には、抽象的な表現や画家の心に刻まれた景色も風景画に取り入れられるようになり、日本の風景の描かれ方が多様化していきました。
池大雅《東山図》
本展では、宿場や名所を中心に抒情豊かな風景を表した歌川広重の《東海道五拾三次》や《近江八景》、自然とともに日常を営む人々を取材した川合玉堂の《早乙女》、送電塔の立つ農村風景という現代的な情景を描き出した田渕俊夫の《輪中の村》などをご紹介します。風景画の名手たちが描いた数々の優品とともに、日本の風景の魅力をご堪能いただければ幸いです。
山元春挙《火口の水》
菱田春草《釣帰》
【富士】葛飾北斎《冨嶽三十六景 凱風快晴》○、《冨嶽三十六景 山下白雨》(個人蔵)●、《東海道五拾三次之内 由井・薩埵嶺》○、横山大観《心神》、橋本関雪《夏日富嶽》、安田靫彦《富嶽》、奥村土牛《富士宮の富士》、伊東深水《富士》、松尾敏男《湧雲富士》
【桜】 橋本雅邦《児島高徳》、渡辺省亭《桜に雀》、横山大観《山桜》、上村松園《桜可里》、小茂田青樹《春庭》、速水御舟《あけぼの・春の宵》のうち「春の宵」、加山又造《夜桜》ほか
※所蔵表記のない作品はすべて山種美術館蔵。
※出品内容には変更が入る場合があります。
※作品画像の転載・流用はご遠慮ください。
※会期中、一部展示替えを行います。(○...前期展示3/11-4/16、●...後期展示4/18-5/14、無印...全期間展示)
一般1300円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)
冬の学割 大学生・高校生500円 ※本展に限り、入館料が通常1000円のところ特別に半額となります。
※障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)一般1200円、左記いずれかのうち大学生・高校生1000円
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。
※複数の割引・特典の併用はできません。
江戸時代にベストセラー化した浮世絵風景画シリーズの制作者・歌川広重、日本の豊かな自然を愛し数多く描いた川合玉堂、現在の日本画壇の第一線で活躍する田渕俊夫、さらには洋画家として日本の風景に積極的に取り組んだ黒田清輝の作品まで、風景画の巨匠による逸品をご覧いただける、貴重な機会です!
石田武《四季奥入瀬》の連作全4点は、作品が発表されて以降、初めて同時に展示されます。なかでも、春と夏を描いた《四季奥入瀬 春渓》と《四季奥入瀬 瑠璃》の展示は37年振りです。この他、十数年振りにお目見えする作品も多く揃う、見逃せない特別展です。
80年代の東京・渋谷の街を題材に、都市のリアルな日常を印象的に描き出した作品。画面の左端には待ち合わせスポットとして有名な「モヤイ像」の姿も。今回、こちらの作品が会場で写真撮影OKです。 ぜひ撮影して、シェアしてください!
※撮影はスマートフォン・タブレット・携帯電話に限らせていただきます。
米谷清和《暮れてゆく街》
*上記文中のうち、所蔵先表記のない作品はすべて山種美術館所蔵です。